アリババ（BABA）第三四半期の決算スライドをジックリと読んでみました

前回に続き、今四半期もスライドをじっくりと読んでみたので、簡単にまとめてみます。

構成は以下の通りでした。順番にかいつまんで説明していきます。

・ビジネスKPI（P3-14)

・財務数値（P15-24）

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前期、前年同期比を上回るユーザー数の伸びでした。

Tmallの11月11日の成約額は2135億元（約3.5兆円）。アリババの技術、ロジスティック・インフラ基盤、ペイメントテクノロジー、パートナーが一体になって実現できる巨大な規模です。

・左上上段から：売上、売上トップブランド数（売上1億人民元超え！・約16億円）、1990年以降に生まれた人の割合（若い人多し）

・左下下段から：オーダー数、参加ブランド数、海外ブランド購入数（これも高い！）、参加国

・フーマというブランド名からFreshippo(フレッシッポ？）というブランド名に変更

・2018年末時点で109店舗オープン、主に第一、第二都市へ出店

・引き続き高い成長を見込んでいる

ローカルカスタマービジネス（Ele.meとKoubei）の成長

・Ele.me（ウーバーイーツみたいなサービス）とKoubei（地元のレストランやショップ情報提供サービス）を合併させ、アリババとソフトバンク、その他投資家から合計30億ドル（約3,300億円）調達

・数字の記載はなかったですが、高い成長と可能性を示唆しているのかと推測。

・アリババピクチャーの株式51％を取得し、連結子会社にする予定！！対象会社の取締役会での承認待ち。つまり取り込み直後は、数字は作りやすくなるということかと。

・子会社化したのちは、Youku（Youtubeもどき）との緊密なコラボを予定。

・下の財務のスライドにありましたが、大型なライセンス減損があったみたいです。

・サードパーティマーケットプレースモデルを強力に推進し、この施策が高い成長を見せた。同時に直販商品の露出を減らした。このバランスが今後の成長には良いと考えている。

以下スライドのみ掲載ですが、P15にある成長率はじりじりと下がってきてはいますが、素晴らしい経営をしているといえます。現金がゴンゴンと積みあがってきていますが、積極的な投資も続けており、次の事業の柱を作るべく果敢に攻めている感じです。

一通り確認した感じだと今のところ堅実な経営が行われており、引き続き株価が上がってくることを期待してよいかと思っています。

なおEPS は3.92ドルで年間EPSの成長は2％とそれほどではなかったのが少し気になりますが、昨年の株価の高いレンジのときの170-200ドルは、昨年のEPS3．83でいうとPER44－52倍。下落時は140-170ドルのレンジで、PER37-44倍です。

来年のコンセンサスは5.39ドルなので、順調にEPSが成長すれば下のレンジで199ドルー237ドル、PERが伸びると237－280ドルという感じです。捕らぬ狸の皮算用ですが、アップサイドが期待できる企業だと思ってます。